(1)ヘリサート
ヘリザートは、冷間加工された菱形断面のSUS304鋼線をコイル状に巻いたもので、図3.19に示すようにアルミニウム合金側にねじ込んで使用する。ヘリサートの下孔径は、普通のねじ孔径より一回り大きく、専用のヘリサートタップと挿入工具を用いる。
ヘリサートは、適用ねじ径でM3〜M36、その長さはねじ径の1倍、1.5倍及び2倍が標準で、通常は1.5倍のものを使用する。ボルトはSUS304鋼製を用いるが、使用部位によってはシーリング等の処理が必要である、
図3.19 ヘリサートを使用したボルト結合
(2)ナットサート
ナットサートは、溶接やタップ立てが無理な薄板や押出形材等へ、片側作業でナットを取り付けるものである。ナットには平頭型と小さなフランジの付いたものとがあり、アルミニウム合金製のねじ径M3〜M10のものが市販されている。取付け工具は手動式、電動式、エヤー駆動式とがあり、図3.20に取付け工程を示す。
図3.20 ナットサートの取付け工程
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